こんにちは!
浜松支部道場代表の相曾です(^^)
こちらの記事を2年くらい前に書いたままこちらに更新し忘れていました(汗)
今更ですがUPさせていただきます。
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今日は前回の続きを書いていきます。

aiso-shogi.hatenablog.com

 

前回あげた点は下記の3点。
1、駒損し過ぎ
2、王より飛車狙い過ぎ
3、自分の指す手だけ読み過ぎ

今回は2の王より飛車狙い過ぎ」
です。
意味はそのままです。
分かっているのに何故か相手の王や囲いよりも飛車や関係無い駒を狙ってしまう症状です。
これは有段者になるまでに誰でも一度は発症した経験があると思います。
言葉だけでは分かりにくいので具体例を上げましょう。
下記の第1図をご覧下さい。

今回の局面は相曾の愛弟子の対局から拝借しました。
(本人了承済)
中盤よりも終盤に近い局面ですがそこはスルーしておいて下さい(・ω・)

第一図は▲84馬の飛車取りに後手が△73銀と受けた局面。
後手が良さそうだけど、まだ難しい形勢だと思います。
しかし次の手が問題でした。
先手は▲83馬と指しました。後手は勿論△65歩。(1-2)


先手は飛車を責めたかったようですが、
△65歩と伸ばされてしまうと次に66歩や66香が強烈過ぎて飛車を取る暇がありません。

以下、
▲71銀
△66香
▲62銀不成
△67香成
▲同玉
△49角
のように進行して必敗形の出来上がりです…(1-3)

先手は何が悪かったかというと、以下の一点につきます。
後手は先手玉を寄せようとしているのに、先手は相手玉ではなく飛車を狙ってしまっているという点にあります。
先手は飛車を取れば攻めが緩和されると思い飛車を狙ったようですが、後手は飛車を取られても△65歩と突ければ攻めの手段には困らないのです。
何より、局面は中盤の終わりに差し掛かっていますのでとにかく相手玉に迫る手段を考えるべきです。

では具体的にどうすれば良いか?
馬を逃げるなら▲83馬よりも▲57馬とした方が良いのですが、やはり△65歩を突かれると次の△66香を見せられて芳しくありません。
▲13馬〜▲23馬としても詰めろになりませんからね。

となると残る手段は一つです。
先手は65歩とされる前に攻めなければいけません。
なので馬を逃げているヒマはありません。
過激に15桂といきましょう。

以下、
△84銀

▲23桂成
と進むと次に▲22銀から飛車を取ったり、▲33桂の狙いがあるので後手も危なくなります。
(2-2)

 

なので後手も一旦は△32銀とかわします。
その2手の交換を入れてから先手は▲57馬と自陣に馬を引きます。
後手はここぞとばかりに△65歩と突きますが、そこで先手は▲13馬と飛び込みます。
そうすると▲22銀までの詰めろとなっています。(2-3)

こうなると急に先手が勝ちそうに見えてきませんか?
実際には後手にも受ける手段があってまだまだ難しい局面なのですが、
1-3図と比べると大分良い勝負になっている感があります。
ここまでの違いが出たのは第1図で馬を逃げるよりも、飛車を責めるよりも、
相手の玉を攻めるという意識があったからこそです。
このように指し手の方向性に悩む局面に遭遇した際は、目先の駒得に惑わされず常に相手玉に迫る手段を考えて下さい。
そうやって考えた結果、駒が足らないから補充しに行く。
そのプロセスで思考するのが強くなる思考法だと相曾は考えます。

長くなりましたが、今日は「王より飛車を狙い過ぎ」について書きました。
テーマと内容が少々ズレてる感もありましたが、本質的な事は書けていると思うので気にしない(笑)
また近々続きを更新しますので楽しみにお待ち下さい。
それでは今日はこの辺で失礼します(・ω・)ノ