こんにちは!
浜松支部道場代表の相曾です(^^)

今回も終盤について書いていきます。
内容は前回の詰めろから派生したものとなっています。

今回はZ(ゼット)についてお伝えします。
「ん?ぜっと?何それ??」
と思った方も多いかと思いますが、終盤で速度計算をするにおいて必ず覚えておいてほしい事になります。
早速説明していきますね。

ゼットというのはどんなに駒を渡しても絶対に詰まない状態を指します。
終盤は自分が攻めることによって相手の駒が増えた時、常に自玉の状態を確認しなければいけません。
しかし、自玉がゼットの場合はどんなに駒を渡しても大丈夫なので、
詰めろを掛け続けるor必死を掛ければ勝ちになります。
分かりやすいように下へ例を上げてみます。


上の図は相穴熊戦の終盤です。
先手はゼットなのでそれを生かして踏み込みます。
▲82飛成
△同金
▲同飛成
△同玉
▲71銀
△同玉
▲62金
△82玉
▲71銀
△91玉
▲72金
と無理矢理必死を掛けます。


後手は物凄い量の駒を持っていますが、先手玉はゼットですので怖くありません。
以下、△59飛には▲89香とすれば王手が続きません。
△同飛成には▲同金として、△77角には先程手に入れた飛車を▲88飛と打てば詰みません。
これが典型的なゼットの勝ちパターンです。
このようにゼットになるパターンは形によっていくつかありますので、それを覚えておくとグッと勝率が上がります。

さてゼットの概念は分かってもらえたと思いますが、感覚を習得する際に気をつけてもらいたい事があります。
それは闇雲に指しているだけではゼットの感覚は身に付かないという事です。
まずは例題を見てパターンを覚えましょう。それから実戦で使っていくのが正しい習得方法となります。
ゼットを覚えたいのであれば以下の本がオススメ。

名著「Zの法則」です。
この本には相曾はかなりお世話になりました。初段前後の時にひたすら読み倒しました。
これを読んでから終盤力が飛躍的に上がったのを覚えております。
誰に聞いてもオススメしてくれると思える程、間違いの無い一冊となってます。
ゼットの概念は早めに感覚として取り込んで下さい。
終盤力、特に逆転する力が上達して将棋が更に楽しくなります。

そんな感じで今日は終盤〜Z(ゼット)について書いてみました。
次回は別のテーマで書きたいと思います。
それでは失礼(・ω・)ノ